iPhone 用の集中タイマー。水墨画の庭で竹筒に水が溜まり、三十秒ごとに傾いて水をこぼし、カコンと鳴ります。鳴っているあいだは続いていると分かるので、顔を上げて確認する必要がありません。
集中したいのに、あと何分かが気になって何度も画面を見てしまう。数字が減っていくのを見るほど、かえって時間が気になる。Shishi は数字を見せません。かわりに、聞かせます。
音は小さく、作業の手は止まりません。時間の経過が、目で追うものではなく、部屋に流れているものになる。日本庭園の鹿威しは、もともとそういうものでした。
終わりだけは、はっきり分かります。最後の一回は音が大きく、手のひらにも伝わります。
倒れる瞬間は、水の重さと竹の重心を計算しています。満杯でも竹はなかなか倒れず、水が低いほうへ流れることで一気に傾き、空になると倒れたときより速く戻る。だから毎回わずかに違い、二度鳴ることもあります。